2016年2月1日月曜日

【北秋田市 森吉・阿仁】マタギは生きる達人である

北秋田市の魅力は、生きるリアルを感じられることだ。
ここで生まれ育って32年(途中7年ほど抜けたけど)、今更ながらにそれを知った。



1月30日。ご縁があって、北秋田市の根森田地区の方々が中心で企画している「冬の農村体験ツアー」を見学させてもらった。
工程は2日間なのだけれども、翌日は予定があり1日のみオブザーバーとしての参加。

ここ最近、観光関係のセミナーやお仕事に関わる機会をいただくようになった。
そこで、「外から見た北秋田市の魅力」について客観的な意見を聞いてみたいという好奇心から参加させてもらったのだった。

しかし、そこにあったのは観光のための客観的意見などではなくて、「生きるためのリアル」であった。
何気なく見過ごしていた一行、「いちから作るきりたんぽ体験」。
この“いちから”が、想像を超えていた。
料理開始早々、運ばれて来たのは3羽の元気な比内地鶏!!!
“いちから”とは、鶏を絞めるところからだった…
ご飯をつぶしてきりたんぽを作るのはもちろん、比内地鶏も生きているところから解体して、
あますところなくその恩恵を授かろうという「きりたんぽ体験」。
料理体験の域を超え、生きるためのリアルを体験する時間だった。

※生き物が、“食材”として認識が変わる瞬間。
それに気づいた瞬間ハッとさせられる。

※藁を燃やした火で産毛を処理している。
本当に無駄というものがない。


最初は恐々な人もいたけれど、時間の経過と共にそれを受け入れ、
不思議な一体感があったほど。
最後にきりたんぽをいただく際に参加者の方々が口にしていた、
「マタギは生きるすべを知る人間の最高峰」
というフレーズが耳に残った。

きりたんぽを作る中で、生きるということを改めて向き合う。
そんな不思議な体験をした。

※おやつのみそ付けたんぽ。
薄くきれいに焼いたたんぽは香ばしさが違う!

※実行委員の織山さんがきりたんぽを作ってくれているところ。
自然の恵みがたくさんなのが見て取れる。

※新鮮な食材を手間暇かけて作ったきりたんぽ。
贔屓目抜きに、実に美味い!
地元にいてもこれほどのたんぽはなかなか出会えない。



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